ステークホルダー戦略
ポジションと人物特性から、ラポール形成と優先論点を設計する。
RAPPORT PRINCIPLE
好かれることではなく、判断を任せられる信頼を作る
顧客準備度が「どの粒度なら判断できるか」を表すのに対し、ステークホルダー特性は「何に責任を持ち、何を恐れ、何をもって提案を評価するか」を表します。
ラポール形成の目的
「自分の責任と不安を理解し、不確実性を隠さず、判断を支えてくれる相手だ」と認識してもらうことです。
POSITION
ポジション別の優先事項
経営者・決裁者投資効果、事業リスク、意思決定+
- 信頼の作り方
- 結論と判断事項を明確にし、想定外を減らす
- 優先すること
- 必要性、費用対効果、選択肢、重大リスク
- 避けること
- 技術詳細から話す、判断を丸投げする
事業・部門責任者業務成果、部門目標、導入責任+
- 信頼の作り方
- 現場と経営の両方を理解していることを示す
- 優先すること
- 業務改善、KPI、移行、定着、部門負荷
- 避けること
- 理想論だけで運用負担を無視する
プロジェクト責任者・窓口進行、社内調整、説明責任+
- 信頼の作り方
- 返答・記録・論点整理を安定させる
- 優先すること
- 日程、判断事項、依存関係、次の行動
- 避けること
- 会議ごとに話を変える、宿題を曖昧にする
情報システム・技術担当セキュリティ、連携、保守、障害対応+
- 信頼の作り方
- 不確実性や制約を隠さず、技術的根拠を示す
- 優先すること
- 非機能、データ、連携、運用、責任分界
- 避けること
- 営業的に言い切る、保守負担を暗黙に渡す
現場管理者生産性、統制、教育、業務品質+
- 信頼の作り方
- 例外処理と管理責任まで理解する
- 優先すること
- 権限、進捗把握、例外対応、導入後の運用
- 避けること
- 通常フローだけで設計する
現場利用者実作業、操作、導入後の業務遂行+
- 信頼の作り方
- 現在の工夫や苦労を尊重し、否定せず聞く
- 優先すること
- 操作負担、例外、仕事の変化、実利用場面
- 避けること
- 現状を非効率と決めつける、評価不安を軽視する
購買・法務比較可能性、契約、責任、監査+
- 信頼の作り方
- 条件と文書の一貫性を保つ
- 優先すること
- 価格条件、成果物、検収、責任範囲
- 避けること
- 口頭合意、曖昧な対象外、例外的な条件変更
PERSONA AXES
役職だけで決めつけない
同じ役職でも判断スタイルや案件への態度は異なります。次の項目を仮説として持ち、会話を通じて更新します。
判断スタイル結論重視/根拠重視/合意重視/具体例重視
リスク傾向損失回避/スピード優先/品質優先
案件への態度推進/協力/中立/懐疑/反対
システム理解業務相談中心/利用イメージあり/共創可能
本人への影響発案者/決裁責任者/運用責任者/変更の影響を受ける人
伝わりやすい形式口頭/資料/数値/業務フロー/画面例
人物像は固定ラベルではありません。ポジションは責任を理解する手掛かり、ペルソナは接し方を考える仮説として扱います。
STAKEHOLDER NOTE
商談前に最低限そろえる記録
役割と責任
案件で何を決め、導入後に何へ責任を持つか
成功条件
何が実現すれば本人にとって成功か
懸念・損失
失敗時に何を失い、何を避けたいか
判断スタイル
結論、根拠、合意、具体例のどれを重視するか
信頼形成
どの情報・振る舞いが安心と判断支援につながるか